早めに仕事を終え美容室に行ったら、思わず窓の外の景色に見とれてしまった。
美容師さんも気がつくと手を止め、一緒に見とれてた。
髪を切り終えてから海の近くに車を停めシャッターを切った。
いい季節になったなぁ。
夕暮れの海辺も、もう寒くない。
函館は観光都市。
函館といえば赤レンガ倉庫や教会、坂道。
CMなどで見たそれらの情景を思い浮かべる人も多いだろう。
実際にここ函館に住んでいる、住んでいた人にとってこの街のイメージは「海」と「山(函館山)」な気がする。
しかもこの「大森浜」を思い出す人は多いはずだ。
自転車で来て釣りをするおじさん。
車を停めて時間を潰してるサラリーマン。
学校帰り友達と遊ぶ学生。
倉庫群の方は観光地という非日常、大森浜は地元の人の日常。
私も朝、出勤前に車を停めて大森浜を眺めることが時折あるが、そういえばこの時間帯はあまり眺めることがなかった。
夏のようにスカっとした色彩ではなく、色数少なめ。
夕暮れとも昼とも言えないような切り取った「今」が、曖昧で、なんだか自分に似ている気がした。
そしてまた一つ自分の住む街の好きなところを知る。
主張しない空の色もいいもんだなぁと感じる余裕が私の中に少しはあるのだと気付いた。
とある春の日 17:27。